アトラスプロモーション−脱税・申告漏れ事件
アトラスプロモーション−脱税・申告漏れ事件

脱税、申告漏れに関する事件を取り上げます。今回は、「アトラスプロモーション」の脱税事件。子供モデル専門の芸能プロダクションが巨額の所得隠しをしていたようです。

  
アトラスプロモーション 脱税事件について

子供タレントモデルの事務所。全国でスカウト活動を展開し、大量に登録料をかき集め、脱税容疑で東京国税局から告発された。2005年12月期までの3年間に計約2億7000万円の所得を隠し、法人税計約7000万円を免れた疑い。

* 同社は「モデル全員に仕事が回るわけではないことはスカウト時に説明しており、問題はない」としている。



アトラス7000万円脱税 モデル登録料一部申告せず(北日本新聞2007年4月)


子どものモデルを広告代理店などにあっせんする「アトラスプロモーション」(東京都豊島区)など二社が二○○五年十二月期までの三年間に計約二億六千万円の所得を隠し、法人税約七千万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反容疑で二社と、二社の泉俊光前社長(52)を東京地検に告発したことが六日、分かった。
 告発されたのは、このほかグループ会社の旧「ワイズプロモーション」。両社とも既に修正申告している。

 関係者によると、二社は繁華街で親子連れらを勧誘。モデルとして登録する際に受け取った写真撮影料や登録手数料など(一件につき約五万円)の一部を売り上げに計上せず、意図的に申告から除外していた。

 隠した所得はアトラスグループがメーンスポンサーだったプロバスケットボール男子のbjリーグ「富山グラウジーズ」の支援金や自社ビル建設費に充てていたという。

 アトラス社に登録している子どものモデルは現在約二万人に上り、全国に七支社と六スタジオを持ち、勧誘は全国で展開。ワイズ社は西日本地区で勧誘活動をしていた。

 泉前社長は税理士資格を持ち、税理士事務所も経営していたが二月、廃業。「富山グラウジーズ」のスポンサーからも六月末で撤退する。


(株)アトラスプロモーション 破産手続開始決定(東経ニュース2007年8月)


当社は7月31日に東京地裁に破産手続開始の申立をおこない、8月3日開始決定を受けた。同社は当初結婚相談所および小中学生向けの塾を営んでいたが、その後平成12年から芸能プロダクションに業務変更、子供を中心にモデル派遣業を経営、登録者(約2万人)を雑誌やテレビCM製作会社に派遣し、平成17年 12月期には年商7億円内外を計上していた。

また、代表の出身地である富山県ではプロバスケットチーム「富山グラウジーズ」やサッカー北信越1部リーグの「ヴァリエンテ富山」のスポンサーを務めていた。

しかし、近年は業績も悪化、先の地域スポーツでのスポンサーも本年3月で提携は解消、さらに、今年に入り過去の合計2億5000万円の所得隠しで約7000 万円を脱税していた事が発覚、法人税法違反容疑で東京地検に告発され一気に信用が失墜、事業継続のメドも立たないことから4月中に大半の従業員を解雇し、事業を停止していた。

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